2019年3月8日金曜日

インターナショナル・ニュースレター <3月号> スワミニ・ダヤマティの記事




BM International news letter March
http://media.bhaktimarga.org/newsletter/2019/international/03-mar.html


BMインターナショナル・ニュースレター 3月号より 
スワミニ・ダヤマティの記事をご紹介いたします。


子供の私には強い憧れがありました。ドイツ語には Sehnsucht という言葉があります。
これは憧れと訳すと、弱すぎ、渇望と訳すと、強すぎるので、強い憧れとしました。
そしてこの憧れは、私の心の故郷に対する憧れを表わしています。心の故郷というのは、私自身が住んでいた、両親の家のことではありません。
この強い憧れは心の深い奥底にあるものです。でも私には長いこと、とても長いこと、この憧れの意味がわかりませんでした。
子供の時、家にイギリスの作家が書いた (私はもちろん日本語で読んだのですが) 一冊の本がありました。それは年を取った、お金持ちの男の人に、行き届いた生活と教育を授けるために、引き取られた、一人の男の子の物語でした。でも男の子はこの年を取った、お金持ちの男の人のもとでの生活に馴染めなかったので、どうしても自分の生まれ故郷に戻りたくなり、ある日のこと、ついにそこから出て行きます。
でもその男の子が、最終的に自分の生まれた土地の、両親の家の近くまで戻って来たと感じるまでには、数多くの困難や障害を乗り越えなければなりませんでした。そしてこの物語の、この箇所こそ、私が一生涯忘れることのできない部分なのです。
この男の子は、再び昔馴染みの小径、樹木、灌木、塀、家々などを目の当たりに見て、この上ない喜びを感じます。すべてが素晴らしく、美しく描かれていて、かつて私はそのすべてを自分のハートに招き入れ、沢山の光と愛を持って祝福せずにはいられませんでした。

今の私には、かつて何のためにこの憧れを感じたのか、また誰のためにこの憧れを抱いていたのかがはっきりわかっています。

私は2008年にグルジに初めて会って以来、一度も他のマスターや聖者を夢に
見たことはなく、マハヴァター・ババジさえ、瞑想の際に姿を現わしたことがありませんでした。でも初めのうちはあまりそれを意識していませんでした。
私が2008年に、初めてグルジのダルシャンを受けた時、すぐに感じたことは、忘れもしない「あゝ、私は自分の生まれ故郷に戻って来た」ということです。

最近、私はよく日本へ行きます。日本へ行くのは好きですし、日本にいるのも好きです。
私の健康が許す限り、私の大切なお弟子さんに会いに、また彼らと共に学ぶために、何度でも日本を訪れるつもりです。

私はもうグルジが姿を現わさないのに気がついています。絶対にではないけれど、ほとんど絶対に彼の姿を見かけることはありません。ある朝、私は突然気がつきます。
グルジはいつも私の側にいるのに、そして私のハートの中に住んでいるのに、
どうしてなおかつ私の所へ来ることができるでしょう? 彼はもうそこにいるではありませんか!

私の現在の一番大きな望みは、日本のためにグルジのコメント付きのバガヴァッド・ギーターを最後まで翻訳し遂げることです。
次回来日の際には、第6章からお伝えできることを心から楽しみしています。

スワミニ・ダヤマティ


+++++++++++++
スワミニは現在ドイツに滞在されており、4月中旬に日本にお戻りになられ、イベントや講習会を開催いたします。
詳細が決まり次第、こちらのブログでご案内いたしますので是非ご参加ください。
よろしくお願い致します。